各境内
本堂
南北朝時代、貞治五年(1366)再建。
木造入母屋造桧皮葺、桁行七間、梁間五間。天台密教仏殿。
正面に向拝を持たないため美しい屋根の曲線が覗える。
本尊薬師如来をはじめ三十余躯の仏像を安置する。
明治32年重要保護建造物に指定、翌33年には解体修理をうける。
昭和29年国宝指定。
元三大師堂
江戸時代、正徳三年(1713)再建。
本尊元三慈恵大師良源大僧正の等身大尊像を奉安する。
観音堂
元禄9年(1696)乗蓮比丘勧進により岩蔵坊旧跡に堂建立。
元東尾本尊、聖観世音菩薩を奉安する。
行者堂
明治初期神仏分離令により、飯道寺廃寺に伴い、明治9年、同寺岩本院の行者堂を移築し、役行者尊を奉安する。
この行者堂は、元飯道寺岩本院に在り、明治維新に際し飯道寺廃号を被り、明治8年堂宇並びに付随信徒当寺に遷し、明治12年大峰協力講社の許可を得、本堂東側に移築するも、傷み激しく新たに現在地に移転改築する。
六所権現社
伊勢、春日、八幡、賀茂、熱田、鹿島、の六所の神々を一所に奉安する。善水寺開創よりの当山鎮守の神である。
地蔵堂
地蔵尊を奉安する。古図ではこの場所に不動堂が在った。
百伝弁才天
百伝の池内の中島に弁才天を奉安する。
鐘楼堂
寛文三年(1663)建立、天保5年(1834)慈順代石垣新調
水屋
手水鉢に、<正徳3年(1713)、岩根山 善水寺 願主亀田利兵衛>とあり、堂建立不詳。
閼伽井
本堂北西に三尺四方の穴があり今も涌水がある。明治の頃は井戸屋形があった。閼伽(あか)とは、本尊はじめ仏前に供える水のことである。